これまでの5つの記事で初心者向けにボルトアクションやスナイパーライフルについてご案内して参りましたが、今回でスナイパー関連の記事は一旦これでお休みといたします。
さて、今回の記事のテーマはIjirareがサバゲーに参加して感じた実戦的なスナイパーライフルの狙撃法をご案内をいたします。
Ijirareが実戦を通して感じた狙撃法ですので、一般的な狙撃法とはかけ離れているかも知れませんが、最後までお付き合いをいただければ幸いです。
スナイパーライフルでの射撃の基本とは
これから皆さんにご案内する狙撃法には、2つの前提条件があります。
その1つは「低伸弾道」であり、もう1つが「ライフルにスコープが正しく搭載」されていることです。
この2つの条件がスナイパーライフルを使った狙撃の基本になります。
この2つの基本がなぜ前提条件として必要なのかを説明します。
低伸弾道と正しいスコープのセッテイングについて
離れた敵を狙撃するのに一番適した弾道は、低く伸びて最後に放物線を描いて落下する自然で素直な弾道です。
なぜこの低伸弾道が狙撃の基本なのか?
それは相手が潜んでいる状況を考えれば納得いただけます。
おおよそ、森林フィールドであろうとCQBフィールドであろうと、敵が開けた場所で棒立ちになっていることはありません。
必ず何かを弾除けにして潜んでいるはずです。
埼玉県のジャングル系森林フィールド、ラッキーストライクさん80m×100mの広大な敷地面積を誇る森林に囲まれたウッドランドフィールドで自然を生かした戦術で楽しむべしhttps://t.co/ygPzAuuoDD#FUBAR #サバゲー #サバゲーマー #LUCKYSTRIKE #ラッキーストライク #サバゲーフィールド #森林フィールド pic.twitter.com/XT6YgS0GUN
— FUBAR@公式 (@games_fubar) April 8, 2019
特に、森林フィールドでは敵の上方には木の枝があり、前方にはブッシュがあるという状況が多いのです。
このような時に、山なり弾道では敵に届く前に上方の木の枝に叩き落とされ、下から駆け上るように上昇する流速弾道では、手前のブッシュに弾かれるのです。
そのため、狙撃の基本弾道は、ナチュラルな低伸弾道が望ましいのです。
また、スコープの正しいセッティングを望むのは、スコープが狂った状態で狙撃してもBB弾が曲がるからです。
この2つの条件が満たされていることを前提に、狙撃法を説明します。
狙撃の基本1,銃は必ず射軸線に対して垂直に構える
サバゲーの狙撃で意識していただきたいことが1つあります。
それは自分のライフルの銃口と相手を結ぶ射軸線です。
Ijirareはこの銃口と相手を結ぶ射軸線を「第1射軸線」と名付けています。
ここまではサバゲー初心者の方にもご理解いただけるし、意識している方もおられるでしょう。
Ijirareが皆さんにお伝えしたいのは、この第1射軸線にもう1つの射軸線を意識して欲しいということです。
その射軸線とは銃口からインナーバレルのセンター、シリンダーノズル、そしてストックの肩付け位置を結ぶ第2射軸線です。
この第1、第2射軸線を意識して、これに対してライフルを垂直に構えて欲しいのです。
「なんだ、そんなことか!」と思う方が多いでしょう。
しかし、この射軸線に対してライフルを垂直に構えるということをできていない人が意外に多いのです
。この構えの基本ができないと、BB弾が真っ直ぐ飛ばないので、ぜひ意識してください。
初撃の基本2,撃つ瞬間には息を止めて射軸線に対してトリガーを真っ直ぐ引く
射軸線に対してライフルを垂直に構えられるようになったなら、次に意識するのは射軸線に対して真っ直ぐ後ろにトリガーを引くことです。
これが簡単なようで慣れないうちは意識しないとできないのです。
試しに射軸線を意識しながらいつものようにトリガーを引いてみてください。
ほとんどの人が自分の利き手側に引いているのではないでしょうか。
このわずかに斜めにトリガーを引くことで着弾点が狙った所からハズれてしまうのです。
誤ったトリガーの引き方の先に待つものとは?
この記事をお読みの方の中には「少しぐらい着弾点がズレても大したことじゃない!」と思う方もおられるでしょう。
しかし、スナイピングをしていると、「木立の隙間5cmの先にいる20m先の敵を狙う」という状況で撃たねばならない時もあるのです。
その時に、射軸線に対して真っ直ぐ後ろに引く習慣を付けていないと、必ず木立のどちらかに撃ったBB弾が弾かれます。
それだけではありません。このミスの原因が自分のトリガーの引き方だと気づかなければ、その原因をライフルに求めてしまいます。
その結果、真っ直ぐに飛ぶライフルにしようと調整して、かえってライフルの調子を悪くするのです。
こうならないためにも、射軸線に対して真っ直ぐ後ろにトリガーを引くスキルを身に付けましょう。
撃つ瞬間に息を止める意味とは
軍事関連画像
陸米軍狙撃手の捨て身狙撃法 pic.twitter.com/PkoTze9Y9G
— 朱鷺子 (@k7f3htj) December 10, 2013
「撃つ瞬間に息を止めろ!」とは射撃術でよく言われることです。
では、なぜ息を止めて撃ったほうがいいのでしょうか?答えは単純です。
呼吸によって肩が揺れ、その動きが銃口に連動して照準のタイミングが取りにくいからです。
また、息を止めるということは集中することを意味します。
集中して撃ち出したBB弾には「氣」が入ります。
数十m先の狙った相手に一撃でBB弾を当てるには、この「氣」の有る無しが重要なのです。
こう言えば精神論かスピリチュアルぽく聞こえると思われがちですが、今までの経験上で氣の入っていないBB弾は必ず相手に当たる前に曲がります。
嘘のような話ですがijirareはそのように実感してきました。
撃つ時に息を止めてても良い時間とは?
画像出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9e/USMC_Dragunov_Instruction.JPG
息を止めて撃つことの意味は先ほど述べたとおりですが、ではどれくらいの時間、息を止めていてもいいのか?ということを知っている方は多くないのではないでしょうか。
撃つために呼吸を止めてもいい時間、それはおおよそ3秒前後と言われています。
なぜ3秒前後なのでしょうか?
その答えは3秒以上呼吸を止めると脳内の酸素が不足しはじめて」、指先が震え始めるからです。
つまり、敵を見つける→構える→狙う→トリガーを射軸線に沿って真っ直ぐ後ろに引く→撃つ。
この狙う→真っ直ぐにトリガーを引く→撃つの動作を3秒以内に済ませなければ着弾点が乱れるということです。
ここまでの動作の意味を理解して、サバゲーでの狙撃に生かしてください。
射撃の基本3,「残心」ターゲットの後ろ10mを射抜くつもりでないとBB弾は必ず曲がる
残心とは日本の武道で用いられる言葉で、仕合いが終わった後でも型や構えを解かずに相手に意識を保ったままでいることです。
狙撃の場合は弓道の「残心」が参考になります。
画像出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f9/Kyudo_or_the_way_of_archery.jpg
つまり、自分が相手に放った弾が届いた後も、ターゲットに対して意識を集中し続ける状態です。
この残心がなぜ狙撃に重要なのか?それは最後まで意識を相手に向けていないと、必ずBB弾が曲がるからです。
また、例えば40m先の敵を狙う場合には、40m先の敵ではなく、さらに敵の10m後ろを射抜くつもりで撃たないと、敵の手前でBB弾が逸れるのです。
これは理屈では理解できないことですが、スナイパーを長く続けると必ず実感する時が来ます。
先ほど述べた事とも通じますが、氣や意識が乗っていないBB弾でなければ、相手を捉えることは難しいと覚えておいてください。
射撃の応用1,横風でBB弾が流される時には
サバゲー関連でマルイの0.2gバイオBB弾を10~40mで撃った動画をアップしました。https://t.co/jMCcfv7BPF
やや横風のある日だったので40mでは風に流されてます。— 桜木ヒロキ(ぶちねこ) (@APOLLO_11_ERGLE) June 22, 2017
Ijirareが過去のサバゲーでの経験で感じた狙撃法は以上ですが、実戦の中で気づいたサバゲー狙撃の応用法を1つお伝えします。
それは自分が撃ったBB弾が横風に流される時の対処法です。
通常、横風の影響でBB弾が流される時には、横に流される分だけリードをとって撃つのが一般的です。
しかし、この方法は相手が動かない的撃ちには有効的ですが、相手との位置関係や相対距離が撃つ度に違ってくるサバゲーでは、あまり実用的とは言えません。
では、Ijirareはそんな時にどう対処したのか?答えは簡単です。
風の吹いてくる方にライフルを傾けるのです。
通常、ライフルを射軸線に対して垂直に構えないと、ホップアップの特性でどうしてもBB弾は曲がります。
逆を言えば銃を傾けると自分が曲げたい方向にBB弾を曲げられるのです。
この特性を利用して、横風にカーブするBB弾をぶつけることで真っ直ぐに飛ばすのです。
ただ、この場合ではBB弾の勢いがかなり殺されるので、射程距離が縮まることを覚えていてください。
スナイパーライフルの狙撃法のまとめ
今回はスナイパーライフルの狙撃法について、Ijirareがサバゲーでの実戦を通して学んだことや感じたことを元にお伝えしました。
本文中でも述べましたが、スナイパーライフルのシングルショットで狙撃を成功させるには、技術以上に気の持ちようが大切です。
何となく狙った弾では外すのです。
どうしても当てる、命中させる!という気持ちとスキルが合わさった時に狙撃が成功するのです。
今回、皆さんに伝えたかったことは、これが一番です。
精神論やオカルトみたいに聞こえるので、納得できない方も多いでしょう。
ただ、Ijirareはこれを実感して戦い、幾度も狙撃を成功させました。
今回述べた老兵の戯言を信じても良いと思える方は、お試しになってください。
今回で一応スナイパーについての記事は一旦お休みとします。
次回からはまた別のテーマーでサバゲー関連の記事をお届けします。では、次の記事でまたお会いしましょう。