サバゲー初心者の多くが憧れるプレイスタイルに「スナイパー」というポジションがあります。スナイパーも電動スナイパーとボルトアクションスナイパーという2つのスタイルがあるのですが、
皆さんの支持が高いのは圧倒的に「ボルトアクションスナイパー」です。
そんなボルトアクションスナイパーに憧れる皆さんに対して、当ブログではボルトアクションスナイパーについて数回に分けてご案内します。
まず第一回目のこのブログでは、「サバゲー初心者が惑わされるボルトアクションライフルの4つの常識」と題して、
誤って理解されているボルトアクションの常識についてご案内します。
この誤りを理解してボルトアクションスナイパーへの道を遠回りぜずに真っ直ぐに進んでいただければと望んでおります。
サバゲーでのボルトアクションスナイパーの現状とは?
サバゲーを始めた初心者が誰でも一度は憧れるポジションがスナイパー(狙撃手)スナイパーでしょう。サバゲー初心者がスナイパーに憧れる理由は、メディアの影響によるものでしょう。
映画のワンシーンみたいでヘッドショットがきもちがええ。プライベートライアンに出てたスナイパーの人を思い出す。#スナイパーエリートV2リマスター
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映画やゲームの世界では、敵の射程外から密かにスコープで狙って、こちらに気づいていない相手を排除する。
誰もが憧れる「1SHOT 1KILL」と呼ばれる戦い方です。
多くのサバゲーマーがこのスナイパーに憧れて、ボルトアクションライフルを購入するのですが、ほとんどの人がスナイパー道から離脱していきます。
その理由は、今のボルトアクションライフルが電動ガンに対してほとんどアドバンテージがなく、面と向かって撃ち合えば負けてしまうからです。
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現在の初速規制下ではボルトアクションの電動ガンに対する優位性はない
現在のボルトアクションライフルには電動ガンに対する優位性はほとんどありません。
あるとしたなら、撃った時の激発音と作動音の低さぐらいでしょう。それ以外は、
射程距離は電動ガンとほぼ同等、連射力に至ってはボルトアクションライフルが狙撃時に撃てるのはせいぜい1秒間に1発が良いところに対して、電動ガンは秒間15発ほどの火力を誇ります。
つまり、ボルトアクションライフルを使い、狙撃に失敗して居場所がバレた時には、相手の連射力で即座に蜂の巣にされるのです。
ボルトアクションライフルで「1ショット1キル」の世界を夢見るには、サバゲーにおけるボルトアクションライフルとは、それほど不利な武器だということを、まずは認識しておく必要があります。
サバゲー初心者がボルトアクションスナイパーに持つ誤ったイメージとは?
前述したように現在のボルトアクションライフルは電動ガンに対するアドバンテージがほとんどなく、客観的に見て不利な武器だと言うことは納得していただけたでしょう。
なかでも致命的なのは、電動ガンと射程距離が変わらなくなったことです。
現在の改正銃刀法によるエアガンの銃口初速規制が始まる前のボルトアクションスナイパーたちは、各チームやフィールドが定めたローカルレギュレーションによって、電動ガンに対する火力に低さを補うために、電動ガンよりも高い威力が認められていたのです。
ちょうど東京マルイがVSR10の発売を開始した頃の話です。
その高威力により、当時のボルトアクションスナイパーたちは、電動ガンのアウトレンジから、「1ショット1キル」を実現できたのです。しかし、
銃口初速規制の施行と共に、こういったパワーに頼ったスナイパーたちは軒並み淘汰されました。
その結果、現在もボルトアクションライフルでスナイパーをしている人たちというのは、
パワーに頼らず戦術とフィールドワークを駆使して電動ガンを狩っていく真のスナイパーだと言えるでしょう。
こういった「真のスナイパー」を目指すのなら、今まで思い込んでいたボルトアクションの常識を今一度見直す必要があります。
そこで、その誤った思い込みの代表的な例をご紹介します。
誤った思い込み1,遠距離の的撃ちだけを磨いてもスナイパーとしては成り立たない
スナイパーにとって遠距離狙撃能力は欠かせないものです。
しかし、いくら遠くにある的を撃つスキルを磨いても、それだけでスナイパーとして成立しません。
理由は簡単です。サバゲーで撃ち合う相手は、止まってくれないからです。
また、敵と相対する距離によっても着弾点は違ってきます。
レザービームのような弾道を持つエアガンがあるなら別ですが、現在のホップアップシステムによるエアガンでは距離によってポイントオブインパクトが違うのが当然なのです。
さらに、森林フィールドではこれに高低差が加わります。
これらを総合的に判断できてこそ、遠距離の狙撃能力が生きるのです。
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サバゲーの実戦では動く敵の顔半分、頭の上部1/4を狙う戦い
静止した的に当てる訓練をいくら積み重ねても、サバゲーの実戦ではあまり役立たない例をもう一つご紹介します。
秒速98メートルのエアソフトガンの弾を単発で動く相手に当てられる人はそう多くなないでしょう。
そこでどうしても止まっている敵を見つけ出して撃つしかないのですが、そういう相手は大概が木や岩陰、あるいはブッシュの後ろに潜んでいて、見つけるのが大変です。
幸運にもそういった敵を見つけても、
敵が姿を見せるのは、索敵をする瞬間に顔半分、頭1/4といった部分を見せるだけです。
この瞬間的に動く相手のタイミングに合わせて当てるスキルは、的撃ちだけでは会得できないのです。
どうしても実戦での経験を積み重ねるしかありません。
以上のことから、的撃ちだけにウェイトを置いた訓練方法は見直したほうが良いと言えるでしょう。
誤った思い込み2,ボルトアクションライフルは電動ガンよりも命中精度が高い
「ボルトアクションライフルは電動ガンよりも命中精度が良い」、これはよく言われていることですが、この常識が通用したのもスタンダードの頃の話でした。
次世代電動ガンの登場以降では、それまで命中精度で不利だった電動ガンの命中精度を、一気に引き上げたからです。
それまで設計上の欠点だと言われていたスタンダード電動ガンのノズル長の不足によって、電動ガンの弾道にはどうしても不安定要素がついて回っていたのです。
しかし、次世代電動ではこのノズル長不足が改良されて、適正なノズル長になりました。
その結果、ボルトアクションライフルにも引けを取らない命中精度に仕上がっているのです。
箱出しノーマルの状態では次世代電動ガンの命中精度はボルトアクションライフル煮」匹敵します。
次世代のAK74MNが出た当時に試射をしたことがあるのですが「こりゃ~、ボルトアクションライフルは失業するわ」と感じたものです。
それほどまでに次世代電動の命中精度は飛躍的に向上しており、ボルトアクションのほうの命中精度でメリットがあるという神話は崩壊したと言っていいでしょう。
画像出典:https://www.tokyo-marui.co.jp/products/electric/nextgeneration/198
誤った思い込み3,射程距離が長いボルトアクションライフルが有利とは限らない
「射程距離が長いボルトアクションライフルのほうが狙撃には有利だ!」と思い込んでいる方も多いでしょう。
たしかに狙撃には有効射程が短いライフルよりも長いライフルのほうが有利です。
しかし、それには前提条件があるのです。
それは「敵を見つける能力」があってこそ有効射程の長さが生きるのです。
仮に狙撃に使うボルトアクションライフルの有効射程が60mでも、使う本人の索敵能力がそれ以下だと、宝の持ち腐れになるのです。
実はこれは管理人自身の話です。
現役当時、管理人はVSR10のGスペックの有効射程を60mまで伸ばしました。
しかし、肝心の敵を見つける能力が、それよりもはるかに短かったのです。
そのため、実戦では60m射程のライフルを持ちながらも30m先の電動ガンを相手に撃ち合って、さんざんボコられたものです。このように、
有効射程距離の長いライフルを持っていても、それを活かしきる索敵能力がないと、圧倒的に有利だとは言えないのです。
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間違った思い込み4,ボルトアクションライフルは精度が良いので真っ直ぐ飛ぶ!
「ボルトアクションライフルは精度が良いので箱出しでも真っ直ぐ飛ぶ」、これも多くの人が誤って思い込んでいる事例の1つです。
試しに箱出しのボルトアクションライフルにスコープを載せて撃って見ればわかります。
スコープのレティクルのラインに沿ってBB弾が真っ直ぐに飛んでいくライフルはほとんどありません。
これは、ライフルが悪いのではなく、射手の技量の問題なのです。
ボルトアクションライフルの弾道精度を決めるのはセッティングと射手のスキル次第
“ボルトアクションライフルに限らず、狙撃に時に真っ直ぐな弾道を得るには一定の条件が必要になります。
1,ホップに対して垂直に構えること
2,ターゲット、マズル、チャンバー、ボルトのノズル、肩付けの位置が射軸線と一致していること
3,射軸線に対してトリガーが真っ直ぐ後ろに引けていること
これらの条件を満たした時に初めてBB弾はスコープのレティクルラインに沿って真っ直ぐに飛んでいきます。
これらのことがサバゲーの実戦でできる人は稀だと言っていいでしょう。
また、これらの条件を満たしていても、スコープのセッティングが正しくないと、結果的に撃ち出されたBB弾は曲がって飛んで行くように見えてしまいます。
生身の人間が自然のフィールドで撃つのですから、例え新品箱出しのボルトアクションライフルと言えども、これらのスキルを身に付けないままでは、まっすぐにBB弾を飛ばすことは至難の業といえます。
サバゲー初心者が惑わされるボルトアクションライフルの4つの常識とは?のまとめ
今回はサバゲー初心者が惑わされやすいボルトアクションライフルの4つの常識についてご案内いたしました。
これらの常識の本当の意味を理解していなければ、誤った認識でボルトアクションライフルを取り扱ってしまう恐れがあるのです。
さて、次回はいよいよ、「ボルトアクションライフルで電動ガンに勝つ方法」と題してスナイパーの戦略についてご案内します。
それまで暫し、お待ち下さい。