今回はアイウェアについてのご案内です。
アイウェアと言ってもサバゲー初心者の方には分かりにくい方もおられるでしょう。
アイウェアとは簡単に言えばサングラスタイプの目に付ける防弾装備です。
その防弾性の高さは、至近距離でショットガンの粒弾を顔に受けても、眼球を保護してくれるほどです。
しかし、それほど高い防弾性を持っていても、現在のサバゲーフィールドでは一定条件を満たしていないと使用を認められていません。
そのあたりの事情や選び方のコツと共に、アイウェアについてご説明します。
サバゲーでのアイウェアとは
アイウェアとは目に関連するアクセサリー全般を指す言葉です。
つまり、サングラスタイプのものだけではなくゴーグルやコンタクトレンズ、あるいは視力補正用のメガネなどもその中に含まれています。
しかし、最近はスポーツ界を中心に、紫外線などの外的要因から目を保護するための装具を「アイウェア」と呼ぶようになりました。
ミリタリーにおける「アイウェア」とは
スポーツの場合では、日光や紫外線などから目を保護するのがアイウェアの主な目的ですが、
ミリタリー&ポリスの世界では、予期しない物理的な要因から目を保護する機能が求められます。
いわゆる爆風で飛んでくる砂や石礫、砲弾の破片などからです。
こういった高いプロテクト能力を持つ製品を「バリスティック・アイウェア」と呼び、兵隊さんたちの目を守る装備として軍から支給されています。
ゴーグルとの違いとは
アイウェアとゴーグルとは何が違うのか?最も分かりやすい例がメガネと水中メガネの違いでしょう。
水中メガネが目の周りを完全にシールして水の侵入を防ぐのに対して、メガネは眼球の正面のみを保護しています。
これはサバゲー用のアイウェアとゴーグルにも言えます。
あらゆる方向から飛んでくるBB弾を完全にシャットアウトして目を守るゴーグルに対して、
アイウェアの場合では顔のサイドから飛んでくる至近距離からのBB弾の侵入を許してしまうケースがあるのです。
でも普段使いができるよ!
ただ、アイウェアはファッション的にゴーグルとは比較できないほどのカッコよさがあります。
タクティカルタイプのゴーグルを顔につけて街中に出る人はまずいませんが、タクティカルアイウェアをそのままファッションアイテムとして普段使いする方はかなりいます。
オークリーやワイリーXなどはテンプルにロゴが入っているので、分かる人が見ると「こいつ、本物使ってるな~」と自分が気づかないところで一目置かれます。
本物をさりげなく身に纏うのも、粋なオシャレと言えるでしょう。
タクティカル用と作業用との違いとは
サバゲーで使われるアイウェアは「ポリカーボネイト」という素材で作られています。
そこで皆さんが疑問に思われるのが、
「百均やHCで売っている保護メガネもポリカーボネイト製だよね、だったらHCあたりで売ってる作業用保護メガネでもいいじゃね?」
ということです。
確かに素材だけをみると作業用保護メガネにもサバゲーで使うアイウェアと同じ程度の強度を示す「JIS&ANSI対応品」があります。
しかし、強度が同じでも使用する用途が違うため、
ポリカーボネイト製作業用保護メガネには、「サバゲーでの使用は控えてください。」と但し書きが付いています。
これは「万が一、その製品を使って事故が起きても自己責任ですよ、使用目的以外の用途で使ったアナタが悪いので責任は持てませんよ!」という意味なのです。
ましてや、作業用保護メガネには曇り止めコーティングも防傷コーティングもされていません。
視界が悪くなってつまずいて転んでケガをしても、全て自己責任なのです。
こういった事故を防ぐためにも、サバゲーには専用のアイウェアを使ってください。
サバゲーで使うための条件とは
サバゲーでタクティカルアイウェアを使うには、フィールドによって一定の条件が課せられています。
その条件とは
1、ガスケットの使用
2、固定バンドの使用 です。
ガスケットとは?
ガスケットとはアイウェアと顔の隙間を塞ぐためのアイテムです。これを着けることでアイウェアは目の周辺を覆う小型のゴーグルのような外観になります。
固定バンドとは
固定バンドはゴーグルを装着位置からズレないように固定してくれるバンドのことです。ほとんどがゴム製で作られていて、激しい動きでアイウェアの位置がズレるのを防いでくれます。
この2つの条件が付けられている理由は、先ほどの「アイウェアとゴーグルの違い」で述べています。
ワイリーX買ってしまった(  ̄▽ ̄) pic.twitter.com/Ngx9dXVQxD
— つばさ@D!.D!.D! (@tsuyan_tac) May 28, 2017
ゴーグルに比べてサイドのシールが甘いアイウエアでは、隙間からBB弾が侵入する恐れがあるからです。
実際に至近距離から撃った弾がレンズと顔の隙間から入ったBB弾によって瞼が切れて流血した事故も発生しています。
瞼の切れで済んだのは不幸中の幸いで、眼球に直撃していれば失明に繋がります。
ガスケット、固定バンドの使用は相手も守る
想像してください。
もし自分の撃った弾で相手の眼球をキズつけてしまった場合のことを。
サバゲーで眼球周りにキズつくような事故が起きるのは、ほとんどが傷ついた人側のレギュやルール破りによるものです。
サバゲー専用以外のゴーグルを使ったり、アイウェアにガスケットを着けていない場合が多いのです。
この場合では撃った側には責任を問えませんが、
自分が撃った弾で人が傷つくと、自分に落ち度はなくてもサバゲーに対するモチベーションは一気に下がります。
人によってはサバゲーを辞めてしまう場合もあるのです。
アイウェアにガスケットや固定バンドをするのは、自分の身を守るだけでなく、周りの皆に迷惑をかけないために必要なことだと心得てください。
メイクが気になる女子にはアイウェアがおすすめ
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サバゲーに参加される女性にとって、メイクをどうすればいいのか?が大きな悩みのようです。
これはガサツな男たちには理解できない問題です。
女心が分からない男どもからすると「サバゲーにメイクなんかいらないじゃん!」と思ってしまうのですが、
女性にしてみればノーメイクで人前に出るなど考えられない!という方もいらっしゃるでしょう。
そこで、そういった女性陣に合ったサバゲーのアイウェアをご案内します。
サバゲー女子におすすめする理由
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サバゲーのフルフェイスゴーグルは、頬骨で支えます。
そうなるとチークが擦れてメイクが落ちるのでは?という心配をされる方がいます。
対策としては水泳用ウォータープルーフをゴッテリと塗るぐらいです。
対して、タクティカルアイウェアの場合は、ゴムバンドで固定するのが条件なので、擦れによるメイク落ちの心配はゴーグルほどではありません。
フェイスガードとの併用は必須
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だからと言ってアイウェアだけでOKというわけではありません。
アイウェアを装備する時は、必ずフェイスガードで目から下の部分を守ってください。
メッッシュタイプのファイスガードなら通気性もよく汗によるメイク落ちも気にせずにすみます。
しかし、フェイスガードで顔を覆う最大の目的は前歯の保護です。
至近距離で前歯に当たると欠けたり折れたりする場合もあるのです。
前歯の治療費は結構高くて数万円の出費に繋がります。
わずかなフェイスガード代をケチって前歯を折らないようにしましょう。
これは男性も同じです。
サバゲー用を選ぶ時の6つのポイント
サバゲー用にアイウェアが欲しい!と思った時に皆さんが気になるのは、プロテクションスペクの高さと、どれだけ曇りにくいか?という点でしょう。
しかし、サバゲー用のアイウェアを選ぶ際に押さえたいポイントはそれだけではありません。
曇りにくさや防弾性能以外に気をつけていただきたいポイントをご案内します。
1、フィット感
ゴーグルの紹介ブログでもさんざん書きましたが、アイウェア選びでも最も重要視していただきたいのが「フィット感」です。
アイウェアのフィット感といってもなかなかピンとこないかもしれませんが、
ようするに
1、鼻や頬骨に圧迫感がない
2、ゲーム中に顔を振ってもズレない
3、目だけ動かして下や横を見た時にフレームが視界を遮らない
4、疲れを感じさせない軽さ
これらの条件をクリアーした製品がアナタに合ったアイウェアと言えるでしょう。
特に海外製メーカーから選ぶ時には、東洋人を対象にした「アジアンフィットモデル」を選ぶのが絶対条件です。
全てを満たす製品に巡り合うのは難しいかもしれませんが、できるだけ妥協しないように努めてください。
2、曇りにくさ
現在のアイウェアは、名の通ったメーカー製の軍納入モデルなら、
ほとんどの製品に防曇コーティングによる曇り止め処理がされています。
ただ、あくまでも「曇りにくい」のであって、「絶対に曇らない」という過信は禁物です。
海外製のアイウェアは欧米人の顔の骨格をベースに曇りにくいようにデザインされています。
そのため欧米人向けのモデルを我々「顔平たい族」が付けても皮膚との距離が違うためにデザインどおりの防曇性は発揮されません。
ここでも東洋人を対象とした「アジアンフィットモデル」を選ぶのが絶対条件です。
3、視力の弱い人は度入りレンズ対応モデルを
アイウェアたち。
WX tribe
GATORZ MAGNUM 2.0
度入りにしてからほんとノンストレス。
悩んでいる方、いろんなゴーグル試すより絶対安くあがりますよ
おすすめ♪ pic.twitter.com/ikLpvmaMOV— ♨しゃくろー♨️ (@syakurou_sabage) May 25, 2020
これも前回の「メガネっ子対応ゴーグル」で述べましたが、アイウェアにも度入りレンズに対応してくれるブランドがあります。
また、ESSやスミスオプティクスにはアイウェア内に度入りレンズをインサートできるパーツで対応してくれています。
いずれもオーダー扱いになるので、通常のアイウェアよりも割増料金になり、納品まで一か月ほどの時間が必要になります。
4、防弾性能の高さ
【コロナ空けサバゲー始める前に】改めてアイウェアの扱いに本当気をつけよう。ゲーム中に曇って見え辛くても絶対外しちゃだめ。見た目値段だけで安全性の無いものを選んじゃだめ。ゲーム中に外して、もし眼に当たったら…角膜に穴が空いて手術になってしまうなんてことも… pic.twitter.com/9gHijiAeR1
— # (@9Hound) May 18, 2020
サバゲー用アイウェアで一番求められるのが、飛んでくるBB弾から目を守る防弾性の高さです。
アイウェアを選ぶ際には「サバゲー専用アイウェア」と謡っている日本製なら問題はないでしょう。
気をつけていただきたいのが、名もしれぬ輸入アイウェアです。
これらの製品の中には、「サバゲー対応」と謡っておきながら、実際には強度不足なものもあるのです。
そういったアイウェアでケガをしないためにも、信頼性の高いブランドの製品を選んでください。
5、カラーレンズの意味
アイウエアにはクリアーレンズ以外に様々なカラーが用意されています。それらのカラーにはある特性が持たされています。
赤:飛んでくる飛翔体を捉えるのに向いています。クレー射撃のシューターたちが赤いアイウェアを愛用するのも、飛んでくるクレーが捉えやすいためです。
黒、グレー系:日差しが強い時、逆光の時に目の疲れをやわらげます。
イエロー系:雨天や曇りなど暗い天気時に光量が増えたように見えます。
こういったレンズカラーの特性を捉えた上でアイウェアを選びましょう。
6、調光レンズについて
ウベックスさんから供給していただいている、レース用のアイウェアです。
紫外線でレンズのカラーが黒く変化する調光レンズで、外に出ると完全クリアな状態からすぐに写真のような黒に変わります。https://t.co/lvwSZdPDst@uvexsports_jp#uvex pic.twitter.com/xd9qgNHHDs— 山本元喜/プロロードレーサー (@19_genki) June 15, 2020
皆さんはこういった経験はありませんか?
スモークレンズをかけて明るいところから暗いところに移動した時、途端に視認性が落ちてしまった経験です。
森林フィールドなら明るいところから森の中に入った時や、
インドアなら屋外から屋内に突入したような時です。
こういった時に役立つのが周りの光量によってレンズの色の濃さが変化する「調光レンズ」です。
明るい時には通常のスモークレンズ、
暗いところではクリアーレンズになる調光レンズなら、
暗いところに移動しても視認性が変わらないためサバゲーで重宝します。
7、偏光レンズについて
サバゲーの現場でijirareが体験したことをもう一つ!皆さんはこんな経験はありませんか。
夏の日差しで葉っぱなどが乱反射して敵の存在を見逃してしまったこと。
ギラついた反射光は意外にカモフラージュ効果を発揮するのです。
こういった時に役立つのが偏光レンズです。
偏光レンズは光のギラつきや乱反射を押さえて視認性を上げてくれます。
視力が弱く乱反射で敵を見失いがちな方にはおすすめです。
おすすめのサバゲー用アイウエア4選!
今日のサバゲーに間に合わなかったけど、ワイリーSG-1のカラーレンズが届いてたで
Mフレーム以外の初のアイウェアや pic.twitter.com/FBLBD2b2o3— ぽーる・じゃくそん (@US75thRANGER) June 3, 2018
ここからはijirareが皆さんおすすめするアイウェアをご紹介します。
おすすめする製品は、「曇りにくさ」「フィット感」「防弾性の高さ」「度入りレンズ対応」を基準に選びました。
1、曇りにくいのなら:EDGE TACTICAL
現時点で曇りにくさで最強という称号を得ているのが「EDGE TACTICAL」のアイウェアです。
その曇りにくさは風呂場のシャワーやポットから立ち上る湯気に晒そうが、何事もなかったようにクリアーを保つほどのアンチフォグ性能です。
ただ、完全に曇らないというわけではなく、
寒い外から暖かい部屋に入った時や、吐き出した息がかかり続けるとやはり曇ってしまいます。
曇りにくさ最強といってもあまり過信は禁物です。
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2、アイプロテクションの高さなら:ワイリーX
防弾性の高さで選ぶならワイリーXがおすすめです。
そのプロテクションの高さは、
5mの至近距離からショットガンのバードショット弾(仁丹大の粒弾)の直撃を顔面に受けても、眼球だけは無傷で済むというほどです。
これほどの防弾性の高さ故、アメリカ軍兵士が自費で購入して装備し始めたのです。
そしてそれに気付いた米軍が、後から制式に採用したというエピソードがあるのです。
SEALs隊員でも装備する例が多いので、特殊部隊装備がお好きな方にもおすすめです。
3、フィット感の高さなら:ESS Crossbow
ESSは老舗アイウェアメーカーの老舗である「オークリー」のタクティカル部門です。
オークリーのノウハウを受け継いだESSの製品は、着け心地・防弾性・防曇性の3つが高いバランスで吊り合っています。
そのバランスの高さ故、初心者サバゲーマーのアイウェア入門用としておすすめです。
4、度入りレンズ対応なら:オークリー RXインサート
アイウェアに度付きレンズを入れるには2つの方法があります。
一つはESSやスミスオプティクスが用意しているRXインサートに度入りレンズを入れて、アイウエア内部に入れ込む方式です。
もう一つの方法が、度入りレンズを加工してアイウェアに取り付ける「ダイレクト方式」です。
視力は弱いけどサバゲーでアイウェアを試したいという方は、お試しになってはいかがでしょうか。
ただ、レンズをオーダーするために別途料金が必要になる覚悟は必要です。
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アイウェアについてのまとめ
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今回は初心者向けにアイウェアのご案内をしましたが、
アイウェアにはプロテクターという役割以外にも、ファッションアイテムとしての魅力があります。
そのいい例がPMC装備でしょう。
現在、PMC装備とストリート装備は、アイテムの揃えやすさもあってサバゲー初心者に人気のスタイルです。
ゴーグルと違いアイウエアは、使い方によってはサバゲー用アイテムと、
普段使いのオシャレ用小物として使えるので、
コストパフォーマンスに優れたアイテムとしておすすめします。
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