前回のブログでアニメ「リコリス・リコイル」の神レベルの銃器描写について解説しましたが、1記事で全ての説明を書ききらず半分ほど残していました。
特にこのツイートで書いたことの説明ができていないので、追加で解説します。
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アニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写が神だと思う理由:1、ショートリコイルの再現

アニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写の中で一番に神描写だと思ったのが、
グロック17のホールドオープンでバレルがチルトアップするブロー二ング式ショートリコイルの動きを正確に描写しているところです。
上の画像を見ていただければご理解いただけますが、
グロック17のスライドに対してバレルが水平でなく銃口が上がって斜めになっているのを正確に描写していますよね。

上の画像はグロック19のスライドを透明化して、バレルのチルトアップを分かりやすくしたものです。
メカニズム的にはグロック17もグロック19も同じものです。

このように口径が9㎜パラベラム弾以上の最近のハンドガンでは、
発射後にチャンバーが下に落ちてスライドとバレルのロックを解放するブローニング式ショートリコイルを採用している物がほとんどです。

しかし、一般の人だけでなくサバゲーマーの中にもこの銃のメカニズムのことを知る人はほとんどいません。
しかし、アニメ「リコリス・リコイル」では、一部のマニアしか気づかないような細かい実銃の動きをアニメ中でも正確に描写しているのです。

上のシーンは第3話のフキ&サクラと千束の模擬戦のシーンですが、
この僅か数秒の銃器描写でも正確にショートリコイルを描写するアニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写は、神レベルと言ってもいいでしょう。
アニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写が神だと思う理由:こだわりの弾薬描写

アニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写が神だと思う理由の2番目は、
アニメ中に登場する銃器だけでなく、その銃に使用される弾薬も正確に描かれていることです。
その典型的な例が第一話でのたきなの機銃掃射のシーンです。
このシーンで描かれている空薬莢の描写のどこが凄いのか?と思われるでしょう。
このシーンの凄いところは機銃から吐き出される薬莢が底に縁のあるリムド弾であるところです。

実は最近のエキストラクターで排莢をするオートマチックウェポンの場合では、エキストラクターの爪が引っ掛けやすいリム無しのリムレス弾がメインです。
そして現在の機銃でリムド弾を使うのは旧ソ連製の兵器オンリーと言ってもいいほどです。
そこでこのシーンでたきなが乱射するのは旧ソ連製のPKMという名のライトマシンガンです。

この旧ソ連製のライトマシンガンを一般のアニメで描くだけでも十分に凄いのですが、
さらに機銃掃射で吐き出されるPKMの7.62×54R弾の薬莢のリムがある様子を正確に描いているのが神レベルなのです。
おそらく一般の人ならまず知らないリムド弾まで拘って描いたアニメは、この「リコリス・リコイル」以外では見当たらないのではないでしょうか。
アニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写が神だと思う理由:フランジブル弾の描写

アニメ「リコリス・リコイル」の弾薬描写で神がかっていると思われるシーンがもう一つあります。
それは焼結合金弾頭:フランジブル弾の着弾描写です。
これは以前にも当ブログ内でお伝えしたのですが、このフランジブル弾を描いた日本のアニメが、
「リコリス・リコイル」以外に見当たらないマニアックな描写なので再度お伝えします。
フランジブル弾とは弾頭が焼結合金で作られた弾薬です。
通常のメタルジャケットとフランジブル弾との違いは、フランジブル弾は柔らかいものは貫通するが、固いものに当たると弾頭が砕け散るという特徴を持つことです。
ではなぜそんな弾頭が必要なのか?

それは犯罪の容疑者などと銃撃戦をした時に、弾が犯人の身体を貫通した後の二次被害(貫通後の流れ弾が市民に当たる被害)を防ぐためです。
そして、固いものに当たると砕け散るフランジブル弾の特徴を、「リコリス・リコイル」では正確に描いているのです。

上の画像はサイレント・ジンと撃ち合う千束のシーンですが、このシーンでサイレント・ジンの周りで赤い煙幕のようなものが見えます。
これは焼結合金の弾頭が砕け散る様子を描いたものです。
このフランジブル弾の存在を知るのはプロ並みに銃器に詳しい限られたガンマニアくらいです。
その一部のマニアしか存在を知らないフランジブル弾と着弾時の様子を描写するアニメ「リコリス・リコイル」の銃弾描写の製作スタッフの拘りは、
神描写以外の何物でもないでしょう。
アニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写が神だと思う理由:リアルなシューティングポジション

ここまでアニメ「リコリス・リコイル」の銃器の神描写をお伝えしましたが、
このアニメで最もリアルはガンアクションは千束以外のキャラクターのシューティングポジションの描き方にあります。
ともすればありふれた場面と見逃してしまいますが、
「卓越した洞察力で相手の射線と撃つタイミングを見抜く天才」と言われる主人公の千束以外のリコリスたちは、
コンバットシューティングの基本に則したポジション取りや銃の構え方を見せてくれています。
彼女たちが見せるバリケード・ポジションはサバゲーでのハンドガン戦での撃ち合いの参考になるはずです。

上の場面は護衛任務中に待ち伏せをしていた敵から襲撃を受けるたきなの様子です。
こういった状況はサバゲーをする皆さんもよく経験するのではないでしょうか。
この時にたきながとった行動は、
1,とにかく遮蔽物に隠れて身を守る
2,敵の目線を外したポジションから反撃する
3,反撃の際には身を晒す面積を最小限にする
このようなコンバットシューティングの基本動作を、アニメ「リコリス・リコイル」ではさりげなくリアルに描いているのです。



アニメ「リコリス・リコイル」では僅か数秒のこのシーンの中で、サバゲーでも使えるコンバットシューティングの基本が描かれている神描写です。

アニメ「リコリス・リコイル」でコンバットシューティンの基本が見れる神描写として紹介したいシーンがもう一つあります。
それは敵役の真島が初登場する地下鉄襲撃シーンです。
この時に真島達の応戦するリコリスたちが地下鉄車両の窓やドアを遮蔽物に使う「バリケードシューティング」、
撃つ状況とポジションによって銃を持つ手を変える「スイッチング」、
そして半身に構えて体表面を小さくしながら曲げた肘でリコイルを逃がす構え方の「ウィーバースタンス」など、
この場面でバリケードシューティングの基本を学ぶことができます。
アニメ「リコリス・リコイル」の銃描写が神だと思う理由その2のまとめ

前回と今回のブログでアニメ「リコリス・リコイル」の銃描写の神がかった場面とリアリティをご紹介しました。
上の画像はたきながM&Pのチャンバーに初弾を送りサムセフティーをかけるシーンですが、
こういったリアルな操作を何気なく描いているアニメを「リコリス・リコイル」以外ではほとんど見受けません。
このシーンだけでもアニメ「リコリス・リコイル」の銃器描写が神だと納得いただけるでしょう
「リコリス・リコイル」は2022年のアニメの円盤の売り上げが№1の作品です。
これほどの売り上げたアニメなので第二期の製作はかなり期待できます。
アニメ「リコリス・リコイル」で残された謎、真島の生死やアラン機関の秘密などを第二期の登場で明かされることを期待しましょう。
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